2024年4月19日(金)

古希バックパッカー海外放浪記

2019年4月21日

コーポ○○に関する長期的ビジョン

 路線価を調査すると少なくとも過去3年間は緩やかに上昇している。業界最大手の“一括借上げ賃貸住宅”企業がコーポ○○の土地活用の診断書を送ってきた。地価は少なくとも8年後までは下落しないとの予測。

 土地価格下落リスクがなければ、土地売却は最後の選択肢(last resort)である。住宅ローンも完済しており、大規模修繕も不要である。コーポ○○を建てた工務店の親爺は「構造的には今後10年間は問題ないよ」と太鼓判を押してくれた。

カリスマ大家の指南

 ネットを見ると賃貸物件業界にはカリスマ大家と呼ばれる強者がいる。駅から徒歩30分でも満室を維持している。

 手間暇かけて内装を整え、下見に来た借り手のためにお洒落なテーブルセットやスリッパを用意。単身者にはコンビニやスーパーが近いことをアピール。ファミリーには小学校・幼稚園・保育園に関する保護者目線からのキメ細かい情報をインプット。お年寄りには公立病院への無料送迎バス、近隣の診療所を紹介するなど。

 “手間暇かけて創意工夫せよ”というカリスマ大家の力強いメッセージを読んでテンションが上がってきた。

家賃をどこまで下げるか

 ◎◎不動産へは家賃を据え置いて月額家賃10万円、敷金20万円、礼金なしで登録。過去の契約書によると新築時には家賃14万円であった。入居者はおよそ10年前後で入れ替わりそのたびに家賃を少しずつ減額していた。

 ◎◎不動産以外にもネットで探した賃貸物件紹介サイトに登録。写真を載せてPRポイントを書き込んだ。

『陽当たり良好、バス停から3分、商店街まで2分の閑静な住宅地』

 ただし、誇大・虚偽広告を防止するため、最寄駅からの徒歩○○分の部分はグーグルマップで自動計算された分数を、築○○年の部分は登記簿上の年数を記載する規定となっている。またダイニングキッチンの大きさも業界規定で面積が規定されており、2平米弱不足するために間取りは2LDKではなく2Kと掲載された。

 こうしてコーポ○○は『駅から徒歩20分、築35年、木造モルタル、2K』という見栄えの悪い検索条件となった。紹介サイトには家賃9万5千円、敷金1ヵ月分、礼金なしで登録。


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