前向きに読み解く経済の裏側

2019年6月3日

»著者プロフィール
閉じる

塚崎公義 (つかさき きみよし)

経済評論家

1981年 東京大学法学部卒、日本興業銀行(現みずほ銀行)入行。主に経済調査関連の業務に従事。2005年 銀行を退職して久留米大学へ。現職は久留米大学商学部教授であるが、当サイトへの寄稿は一個人として行うものであるため、肩書きは「経済評論家」とする。

ノウハウが蓄積している点もメリット

 筆者が一人で銀行を始めたら、「誰に金を貸すと踏み倒される可能性が高いのか」が判断できず、損をするかもしれません。しかし、銀行にはノウハウがあります。「危ない客の見分け方」といったマニュアルがあります。これが使えることは、非常に助かることです。

 マニュアルは、過去の失敗の歴史の上に作られているものです。まさに「失敗は成功の源」であるわけですから、自分一人で仕事をする時には、「会社が過去に経験した失敗をすべて自分一人で経験する」という可能性もあるわけです。

 ハンバーガーチェーンのアルバイトが読まされるマニュアルだって、なかったら自分一人で効率的にハンバーガー店を運営することは到底できないでしょう。マニュアルは組織の力なのです。

フリーランスを否定するわけではないが

 このように、会社組織には数多くの合理性があるのです。もちろん、不条理もありますが、差し引きしてプラスだから、世の中には多数の会社があるのです。

 筆者は、フリーランスという働き方を否定するわけではありません。何といっても上司がいないというのは素晴らしいことですから(笑)。

 しかし、組織には上記のような多くのメリットもあるので、どちらを選ぶかを考える際には、組織のメリットとデメリットをしっかり認識した上で慎重に判断することが必要でしょう。

  
▲「WEDGE Infinity」の新着記事などをお届けしています。

関連記事

新着記事

»もっと見る