2022年11月30日(水)

VALUE MAKER

2020年1月12日

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磯山友幸 (いそやま・ともゆき)

ジャーナリスト

千葉商科大学教授(4月から)。1987年日本経済新聞社に入社。フランクフルト支局長、「日経ビジネス」副編集長などを務め、11年に独立。著書に『2022年、働き方はこうなる』(PHPビジネス新書)など。

民間の力こそが大事

 次に泉さんが関わったのが、JR大正駅近くの水辺開発。係留した船を改造した「SUNSET2117」というバーなどがあり、知る人ぞ知る水辺利用のメッカのような場所で、そのオーナーは泉さんの水辺の師匠のような存在。様々な社会実験やビジョンづくりを経て、若い経営者が大正橋に近い尻無川の河川敷に、商業施設や水上ホテルを開業する予定だ。大阪ドームシティのすぐ近くだ。

泉さんに水辺の開発のインスピレーションを与えてくれたという「SUNSET2117」

 「公共空間というのは誰のものでもない。市のものでも国のものでも。問題はそれをどう公共のために使うか。皆が納得するなら個人に任せてもいい」と泉さんは言う。公園や道路は本来、利用するコミュニティーが運営すればいいのだが、お上に任せることで、あたかもお上のもののようになっている。だからやたらと「規制」する看板が立つ。「ルールを作る権利を行政が持っているように勘違いしている。それは考え方がそもそもおかしい。本来自分たちのものなのに」と泉さん。

 大都市の中に埋没し、忘れ去られた空間に、もう一度息を吹き込んでいく。そんな都市再生が成功するかどうかは、行政の力ではなく、民間の力こそが大事なのだということを泉さんは証明している。

  
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◆Wedge2019年11月号より

 

 

 

 

 

 

 
 

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