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2020年1月16日

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自動車用のシステムも開発

 さらにウォータージェン社では同じ技術を使った自動車用のシステムも提供している。飲水としては、ペットボトルなどを持参しなくても車の中で貯蔵された水をディスペンサーからいつでも利用することができる。車のルーフ部分に取り付けたエアインテイク部分と、冷水と温水を提供できるディスペンサーを設置すれば、どんな車種にも対応でき、ドライブ中に水やお茶などを気軽に楽しめる。

 

 またこの自動車用システムは、別の目的にも対応できる。車が現在自動運転に向けての改良を施されているのは周知の事実だが、現在すでに利用可能な自動運転レベル2を備えた車種も増えている。衝突防止機能、高速道路での自動レーン走行などだ。こうした機能を発揮するためには数々の車載カメラ、センサーなどが必要だが、天候や路面の状況によりセンサーなどに汚れがついたりすると事故や不具合につながる可能性もある。

 ウォータージェンではこうしたセンサーなどを清掃するための水のインジェクションシステムも同時に提供している。空気中から作り出した水で必要な場合カメラ、センサーなどに放水して汚れを落とす、というもので、専用の水のタンクを用意することなく清掃できるため、自動運転が普及すれば非常に便利なシステムになるだろう。

 今後世界の人口は増加を続け、2050年には90億人に達する、とも言われる。その中で生活に必要な飲料水の不足は大きな懸念事項でもある。また米国ではミシガン州フリントの老朽化した水道管による汚染水問題など、今後社会インフラの老朽化による深刻な水問題も明らかになった。日常から災害などの非常時まで、幅広いスケールで環境に優しい水を作り出すウォータージェンの技術は今後様々な場所で注目を集めることになるだろう。

  
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