“地獄で仏”、南墺で簡易食堂を営むご夫婦
5月14日午前中、台湾有数の断崖絶壁が続く景勝地“太魯閣”(タロコ)を探索。その後、海岸線を北上し始めた途端に自転車の後輪がパンク。チューブ交換したが、外側のゴムタイヤまで穴が開いていた。ビニールをタイヤの裏側から張って応急修理。自転車屋を探しながら走るが、20インチのタイヤは台湾では珍しく田舎の自転車屋では置いていない。
70キロほど北上して夕暮れ時にやっと南墺の町に到着。途中から雨模様となり南墺に到着した途端に雷雨。ほぼ同時に後輪の応急修理したところが破れて万事休す。泣きっ面に蜂。
屋根付きのバス停があったのでテントを設営していたら、通りかかりの婦人が自宅に泊まるように勧めてくれた。「テントで寝るから問題ありません」と謝辞すると、せめてシャワーを浴びるようにとオファー。雷雨でずぶ濡れなのでテント設営後に彼女が旦那さんと経営している食堂を訪ねた。
勤勉夫婦の共通の楽しみは
熱いシャワーを浴びると、彼女、妙麗さんが夕ご飯を準備して待っていた。旦那さんの秀岳さんと大学生の姪御さんと一緒に夕食をご馳走になった。日本が大好きで、これまで三回日本旅行したと写真を見せてくれた。
お店は朝食、昼食にサンドイッチ、ちまき、肉まんなどを提供する簡易食堂で午後3時には閉店するという。妙麗さんと秀岳さんは結婚26年。二人の子供は大学生で台北にいる。
ご夫婦は毎朝早起きして開店準備、午後2時まで店で働く。妙麗さんは趣味のダンスやお稽古事で午後の空いた時間をエンジョイ。その間も秀岳さんは仕入れや料理の仕込みと働き者だ。
二人は旅行が大好きで数カ月に1回は国内旅行、そして年に2回は海外旅行という。2019年夏はドイツ・フランス、暮れには東南アジアを旅行中のお二人の仲睦まじい様子をフェイスブックで拝見。
“勤勉に働いて余暇を楽しむ”そんな当たり前で素朴な、そしてとっても素敵な生き方をしているお二人に学んだ夕べであった。
⇒次回に続く
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