2024年6月17日(月)

WEDGE REPORT

2020年4月4日

外出禁止令下のハワイの生活は?

 外出禁止令下の生活は極めてシンプルだ。基本的に週数回の買い物、そして朝夕のエクササイズ以外は家に籠って家族以外の誰とも接触しない。多少気は滅入るし退屈だが、命と健康のほうが大事だ。皆が同じ境遇にいて我慢していると思えば、1人だけわがままを言うわけにはいかない。

スーパーからはトイレットペーパーが真っ先に消えた

 最初こそ一定の食品買占めなどもあったが、必需品の製造・流通が止まったわけではないため、今はトイレットペーパーや除菌ジェルなどを除けば特に不足している商品はない。車で街中を移動していると、手持ち無沙汰そうに歩いていたり自転車に乗っていたりする人を数人見かけるが、大多数の人々は政府からの命令を守って不要不急の外出を控えている。

テープを貼りソーシャルディスタンス(社会的距離)

 ハワイの場合、外に出ているだけで罰金を科されたり、逮捕されたりするわけではない。しかし、バリケードを越えて閉鎖中の公園に侵入したりすると5000ドル以下の罰金、あるいは1年以下の禁固刑に処される可能性がある。自由な生活から、突然外出などを制限される「ロックダウン」状態に陥るのは誰にとっても容易なことではない。ホノルルに住む筆者もロックダウンの影響を受ける1人で、現在は自宅勤務をしながら休校中の子どもの面倒をみている。

 今は日本でも東京がロックダウン状態になるのではないかという危機感があるが、経験から言わせてもらえば思ったより難しくはない。アメリカやイタリア、インドなどで市民が外出禁止令を守れるなら、東京でももちろん可能なはずだ。

 ハワイを含むアメリカでは、3月に入るまで新型コロナウイルスを「対岸の火事」視し、2019年12月31日にWHO(世界保健機関)が中国における正体不明の肺炎を警告した後、ウイルス上陸前に予防対策を取れたはずの大事な2ヵ月間を棒に振ってしまった。しかし今のアメリカには1人1人が我慢してこの事態を協力しながら乗り越えようという連帯感がある。

 感染拡大が爆発してからではもう遅い。これまで比較的感染を抑えてきた日本は今、重大な岐路に立たされている。今後、感染拡大が爆発するか否かは政府、そして個人個人の意識にかかっている。不要不急の旅行や外出は避け、自分自身や愛する家族、そして他人の健康を守ることを第一に考えて欲しい。

  
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