WEDGE REPORT

2020年6月22日

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 ホテルに到着し、チェックインを行う際に隔離について質問すると、「誰かが必要なものを部屋に持ってきてもらうのは可能だが部屋に入れることはできない」、「食事はデリバリーかルームサービスを使う」、「ホテルスタッフに買い物をお願いできるが、それは近くのコンビニで買えるようなもので、購入額の20%をチャージする」、「部屋から出てはいけない」、「清掃は行わないが、シーツなどはホテルスタッフに電話してくれれば新しいのを提供する。ただし交換は全て自分で行う」、「水が入ったボトル25本が部屋にあるので自由に使っていい」などと言われた。

数時間に1回QRコードをスキャンする(筆者撮影)

 ホテルはできたばかりなのでかなり清潔。筆者1泊あたり270香港ドル(約3700円)だが、通常の価格を調べると550香港ドル(約7600円)なのでほぼ半額、ラッキーだった。部屋に入るとまず、居安抗疫のアプリを立ち上げ、「I am now home」と書かれた赤いボタンを押す。すると、1分かけて部屋の壁に沿って歩いてくださいと言われる。これは部屋の大きさを正確にGPSに把握させるためで、その位置から大きくずれると部屋から脱出したことがわかるという仕組みだ。

 また、1時間半から2時間おきにアプリを通じて「Verify」というメッセージが流れてくる。これは、リストバンドのQRコードをスキャンしろということで、ちゃんと滞在しているのかの抜き打ち検査が行われる。常に誰かに見られている気分になる。21時頃までVerifyは続いた。

起床後、スマホを触った途端に所在確認が……

 翌朝起床してスマホを触ったら、10分程度ですぐにVerifyのメッセージが来た。さらに10分後には衛生署の担当者から直接電話が来て「今はちゃんと隔離しているか?」、「体調はいいか?」という質問を受けた。一気に目が覚める。

香港の典型的な料理(筆者撮影) 写真を拡大

 部屋にはどこのホテルでもインスタントコーヒーとお茶が備え付けてある。筆者はいつもコーヒーを飲むのでありがたい。食事についてもう少し触れておくと、デリバリーはホテルが契約している茶餐庁(香港スタイルのファミレス)かウーバーイーツ、または香港でウーバーイーツのライバルであるFood Pandaなどを利用することになり、後者は無用な接触を避けるためクレジットカード決済のみとなる。ごみは朝早く回収に来る。

 アメニティー類は歯ブラシと歯磨き粉、コップ、ハンドタオル、バスタオル、ドライヤー、スリッパ、石鹸、ティッシュペーパーのみ(この辺は滞在するホテルによって変わるだろう)。なので、友人に爪切りとシャンプー、リンスを持ってきてもらった。友人は気を利かせて、スナックとサバ缶ならぬニシン缶、アサヒスーパードライ(500ミリリットル缶)を数本買ってきてくれて、助かった。

 隔離も4日目。前日の朝、なぜ政府サイドが、私が起きたのを把握してVerifyのメッセージを送ってきたか不思議だったので、起床後、1時間ほどスマホを触らなかった。すると所在確認のメッセージが来ない。そして、スマホを触り出すと、やはり10分位してVerifyのメッセージが来た。「スマホ内の〝何か〟を通して自分が活動しているかどうかを把握しているのだな……」と言うことだけはわかった。隔離生活はまだ続く。

  
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