2022年12月5日(月)

海野素央の Democracy, Unity And Human Rights

2020年7月14日

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海野素央 (うんの・もとお)

明治大学教授 心理学博士

明治大学政治経済学部教授。心理学博士。アメリカン大学(ワシントンDC)異文化マネジメント客員研究員(08年~10年、12年~13年)。専門は異文化間コミュニケーション論、異文化マネジメント論。08年と12年米大統領選挙で研究の一環として日本人で初めてオバマ陣営にボランティアの草の根運動員として参加。激戦州南部バージニア州などで4200軒の戸別訪問を実施。10年、14年及び18年中間選挙において米下院外交委員会に所属するコノリー議員の選挙運動に加わる。16年米大統領選挙ではクリントン陣営に入る。中西部オハイオ州、ミシガン州並びに東部ペンシルべニア州など11州で3300軒の戸別訪問を行う。20年民主党大統領候補指名争いではバイデン・サンダース両陣営で戸別訪問を実施。南部サウスカロライナ州などで黒人の多い地域を回る。著書に「オバマ再選の内幕」(同友館)など多数。

郵便投票はバイデンに有利か?

 熱意のレベルは投票に出向くか否かを予測するうえで、重要なバロメーターになります。加えて、地上戦を戦うボランティアの数にも多大な影響を与えます。

 民主党大統領候補指名争いで、筆者が研究の一環として今年3月に中西部ミシガン州デトロイト及びオハイオ州コロンバスのバイデン選対に入ったとき、同選対はボランティアの運動員が不足していました。

 米大統領選挙では投票日の10~14日前になると、各陣営は投票率を高めるために、「GOTV(Get Out The Vote):投票に行こう」という運動を行います。12年米大統領選挙で南部バージニア州フェアファックスにあったオバマ選対は、GOTVの期間に豊富なボランティアの運動員を使って、標的になっている全ての有権者の家を訪問しました。

 これに対して、16年米大統領選挙において中西部オハイオ州クリーブランドのクリントン選対では、ボランティアの運動員が足りず、GOTVの間にリストに名前が挙がっている有権者の家を回りきることができなかったのです。おそらく、バイデン陣営もクリントン陣営と同じ結果になるでしょう。

 ということは、今回の大統領選挙が新型コロナ感染拡大のために郵便投票になれば、GOTVにおける戸別訪問の必要性がなくなります。バイデン氏は熱量の少なさから生じたボランティアの運動員不足の弱みを埋めわせることができるのです。

  
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