2022年8月9日(火)

Washington Files

2020年7月20日

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斎藤 彰 (さいとう・あきら)

ジャーナリスト、元読売新聞アメリカ総局長

1966年早稲田大学卒業。68年米カリフォルニア州立大学バークレー校大学院修士課程修了、70年読売新聞入社。ワシントン常駐特派員を2度務めた後、アメリカ総局長、東京本社取締役調査研究本部長などを歴任。著書に『中国VSアメリカ』『アメリカはカムバックする!』(いずれもウェッジ)がある。

中国指導部により妥協的とみられた方が、より落選の危険が高くなる

 そこで対抗上、トランプ大統領個人による中国をめぐる対バイデン批判も一段とエスカレートしつつある。

 去る14日のホワイトハウス記者会見で、対中制裁措置を発表した際も、記者団との質疑応答は数人だけにとどめた上、延々1時間近くに及んだ「冒頭声明」の大部分は、バイデン氏の対中姿勢関連に当て、①バイデンは、コロナウイルス感染予防目的で中国からの航空便乗り入れ禁止措置を発表した際も、これに反対した②バイデンの政治家としてのキャリアすべてが中国共産党への贈り物となった③中国はアメリカの競争相手などと彼は言っているが、過去25ー30年の間に中国ほどわが国をめちゃくちゃにした国はない④彼は中国なんか問題ではないと言ってきたが、今になって発言を撤回し、(中国相手に)ミスター・タフガイになりたがっている―などと激しくまくし立てた。

 このほか、トランプ再選委員会は、重要選挙区向けの30秒スポットTV広告を放映、かつてバイデン氏が副大統領時代に訪中した際、習近平主席とシャンパンを酌み交わすシーンなどを取り入れ、「その中国はコロナウイルスの発生の危険を世界から隠蔽し続けてきた」などと指摘している。

 このように、11月大統領選に向け双方が対中バッシングを競い合っている状況について、AP通信は共和党の著名コンサルタント、フランク・ルンツ氏の以下のようなコメントを紹介している:

 「中国問題は今回大統領選で、たんなる外交上の争点にとどまっていない。コロナウイルス感染拡大、経済打撃などもからみ、有権者はトランプ、バイデンのどちらが、自分たちの利益をより守ってくれるかを自問している。従って、中国指導部により妥協的とみられた方が、より落選の危険が高くなる。ただ、正直なところ現時点で、どちらが、どうとは言い難い」

  
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