オトナの教養 週末の一冊

2020年10月16日

»著者プロフィール

必要なのは銀行員が個性を発揮できる〝場づくり〟

 銀行員と言えば、いい意味、悪い意味で「常識人(まじめな人)」というイメージで、前例を打破するような個性的な人がいるの? と思ってしまう。 

「銀行の中にも個性を持った人はいます。問題はそれを発揮できる場がないことです。人の目が気になったり、余計ないことをして刺されるのではないかと心配したり。組織を大きく変えていくときには有効なのは、変化しやすい「危険な場」を作ることです。物理の実験で、砂山が壊れるかを調べたものがあります。崩れやすい危険な斜面を数多く用意すると、一気に大崩落が起きます。グーグルなどが20%ルールを設けて、本業とは違うことをさせているのも同じことだと思います。個性を求めることではなく、あちこちで個性を出す場を作ることが大事なのです。よそ者、バカ者、若者を集めても、場がないと機能しません」

 橋本さんは、本書を通じて伝えたいのは銀行業界のことだけではないと話す。「なんでうまくいかないのか? その集積地が銀行」であって、問題の本質は、日本の企業社会全体と共通しているのだ。

 記者も、特に今回の『消えた銀行員』は、金融業界のビジネスパーソン以外にも読むべき内容が詰まっていると感じた。詳しくは本書に譲るが「エモーショナル・インテリジェンス」など、世界のビジネスの潮流がどこに進もうとしているのかなど、鋭い洞察に溢れている。

  
▲「WEDGE Infinity」の新着記事などをお届けしています。 

関連記事

新着記事

»もっと見る