MAP ③ ④
常磐道・国道6号
閖上(ゆりあげ)~浪江、広野
宮城県名取市の閖上地区の一部は、災害危険区域に指定され、居住が制限されている。写真奥に見える集合住宅は復興住宅として新たに建てられた。震災前から名物として知られていた「ゆりあげ港朝市」は復活して、毎週末、開催されている。ここから海岸線沿いを南に行くと、仙台空港に到着する。
閖上の慰霊碑(手前)。訪れた女性高齢者が石碑に彫られた犠牲者の名前を撫でていた。碑には「亡き人を悼み 故郷を想う 故郷を愛する御霊よ 安らかに」と刻まれている。
閖上から常磐道に入り、さらに南下すると福島県に入る。しばらくすると、放射線量を示す掲示板が現れた。否が応でも福島第一原子力発電所の存在を実感させられる。
常磐道を浪江ICで降りて国道6号線に入る。すれちがうのは、乗用車よりもダンプカーのほうが多い。福島第一原発に向かう道路などでは検問が行われているほか、帰還困難区域へ続く道の入り口では写真のように立ち入りができないようにフェンスが設置されていた。
浪江ICから広野ICまで国道6号線を走る間、写真のように廃墟となったパチンコ店、コンビニエンスストアをいくつも目にした。東日本大震災はまだ終わっていない。しかし、次の災害にも備えなければならない。それが日本という国に暮らすわれわれの宿命なのだ。
除染した土が並べられている。福島では復興に向かうどころか、復旧すらいまだに終わっていないという現実を突きつけられる。
写真=生津勝隆
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■「想定外」の災害にも〝揺るがぬ〟国をつくるには
Contents 20XX年大災害 我々の備えは十分か?
Photo Report 岩手、宮城、福島 復興ロードから見た10年後の姿
Part 1 「真に必要な」インフラ整備と運用で次なる大災害に備えよ
Part 2 大幅に遅れた高台移転事業 市町村には荷が重すぎた
Part 3 行政依存やめ「あなた」が備える それが日本の防災の原点
Part 4 過剰な予算を投じた復興 財政危機は「想定外」と言えるのか
Part 5 その「起業支援」はうまくいかない 創業者を本気で育てよ
Part 6 〝常態化〟した自衛隊の災害派遣 これで「有事」に対応できるか
■「想定外」の災害にも〝揺るがぬ〟国をつくるには
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