From NY

2021年6月11日

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田村明子 (たむら・あきこ)

ジャーナリスト

盛岡市生まれ。1977年米国に単身留学し、1980年から現在までニューヨーク在住。著書に『ニューヨーカーに学ぶ軽く見られない英語』(朝日新書)、『知的な英語、好かれる英語』(生活人新書)、『女を上げる英会話』(青春出版社)、『聞き上手の英会話』(KADOKAWA/中経出版)など。翻訳書も多数。フィギュアスケートライターとしても知られており、『挑戦者たち-男子フィギュアスケート平昌五輪を超えて』(新潮社)で2018年ミズノスポーツライター賞受賞。

課題はワクチン接種率を上げること

 その一方で、手放しで喜べないこともある。ニューヨークのみならず、全米でワクチン接種率が、頭打ち感があることだ。

 当初は予約を取ることが難しかった新型コロナワクチンだが、現在では予約なしでドラッグストアなど各所で受けることができる。だが副作用に対する不安、ワクチン陰謀論の信者、新コロナウィルスの脅威を未だに否定するなどの理由から、ワクチン接種を拒む人々も少なからずいる。

 「まだワクチンを受けていないニューヨーカーたちは、私たちみんなの未来のためにワクチンの接種を受けて欲しい」と、アンドリュー・クオモ知事は呼びかけている。州、市の両方で、今からワクチンを接種する人々には様々な種類の賞品が当たる抽選が設けられている。

 ニューヨーク州は、最高5百万ドル当たるスクラッチくじの配布、また7月7日までに接種した12歳から17歳までの子供の親を対象に、2年制と4年制両方の州立大学の学費全額の奨学金が当たる抽選などを提供している。

 またデブラシオ市長は、少なくても7月まで、市が運営するワクチン接種場の抽選で、毎週違う賞品を提示すると表明。フィットネスジムの1年間の会員証、マリオットやハイエットなど大手ホテル1本目接種からから2本目終了まで22日無料宿泊できる「ステイケーション」など、あの手この手で接種希望者を募っている。

 他の州でも、百万ドルが当たる宝くじなど、新たな接種希望者に提供しているところもある。3月にさっさと接種を済ませてしまった筆者は、ちょっと損をしたのではないか、という気にすらなった。

 こうした積極的なワクチン接種の推進が、3か月後、半年後にまたどのような結果を生み出していくのか、注目される。

  
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