2024年11月22日(金)

From LA

2021年7月2日

国による国民への支援も大きい

 米国は世界の中で最もコロナの被害が大きかった国だが、国による国民への支援も大きかった。昨年に続き今年も経済刺激策として全国民への給付金が合計で2000ドル(1回めが600ドル、2回めが1400ドル)支払われた。また昨年3月から8月にかけてはコロナにより失業した人に対し、従来の失業保険に加え週に200ドルの追加支援も行われた。

 カリフォルニア州ではパンデミック期間中に家賃が支払えなくなったテナントを退去させることを禁じる条例を出していたが、それが期限切れになった途端、ニューサム知事が「すべての未払い家賃を州が肩代わりする」という方針を打ち出した。その財源がどこにあるのかは不明だが、コロナで失業した人は余分な失業保険を支給され、家賃を支払わなくてもアパートなどから追い出される不安がない、という状態にあった。

 そのためなのか、今も復職率は低い、と言われる。同州の5月の失業率は全国平均の5.8%よりも高い7.9%で、5月の新規雇用件数は10万件程度に留まっている。一方で求人は飲食サービスを中心に多く、どこも人手不足の状況だ。その中で航空業界が不足する人材を確保するのは大変で、夏の旅行シーズンを前に空港は大混雑、空の便も乱れる、という状況が予想されている。

  
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