2024年7月22日(月)

田部康喜のTV読本

2012年11月14日

 「ハエ女」のミムラの役どころは、人生の失敗の連続のなかで涙をうかべながら、なんとか生きていこうとするのだが、ふたたび予想をしない悪い事態に追い込まれていく。そのドラマの進行のなかで、観ているものからすると、コミカルにみえる。つまり、コメディアンヌである。

 ミムラは本来、その美貌ゆえに、「梅ちゃん先生」の松子のようなしっとりとした美人役がこれまでの出演歴のほとんどを占めているようにみえる。

 大河ドラマ「江」では、過去の映画やドラマで美貌の女優が演じる細川ガラシャを演じたことからもよくわかる。

ストーカーの正体は
総理大臣の直属の高級官僚

 そのミムラがコメディアンヌの才能を豊かに花開かせそうな予感がするのが、この「恋するハエ女」である。

 ネット上の情報によって、ミムラをストーカーのようにつきまとっていた男はついに、ミムラの携帯電話に通話してくる。

 児童を叱った際に「バカね」と軽くいったことが、教師をつるしあげるモンスター・ペアレントの攻撃をあびる。PTAの臨時会議で、ミムラは矢面に立たされることになる。

 ミムラが「ストーカー」と携帯のアドレス帳に登録した謎の男性は、「あやまることはない。あやまることは甘えることだ。そんなことをしていると、ただただ歳をとって不幸な人生に陥る」と、繰り返し電話をかけてくる。

 ストーカー男はある日、ミムラの個人情報をあばいた代償として、自分の名前も職業、住所、携帯電話番号をミムラに明かす。

 彼の個人情報が、あっという間にネット上に流出してしまう。

 ストーカーの正体は、総理大臣の直属の高級官僚だった。内閣情報調査室の八重樫修治(筧利夫)である。

 筧の仕事は、首相のために、野党の情報を探ることだった。情報流出によって、それは困難になる。


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