このうち特徴的なのが新入社員研修だ。入社式後から自社研修施設内で1カ月半。地域採用者も含め約300人(今年度)が合宿する。「これほど長期間にわたる合宿研修を実施している企業は少ないと思います。研修時間は月曜から金曜まで、朝7時のラジオ体操から午後5時までの座学ですが、テーマに沿ったグループワークがありますので、かなり充実した日々となります」と人財革新グループの鈴木茂徳・課長補佐はいう。
(提供:あいおいニッセイ同和損害保険)
ここでは、社会人としてのルール、マナーを徹底して教え込むほか、商品知識の習得にかなりの時間を費やす。さらにグループごとに与えられたテーマへの取り組みも重視する。今年のテーマは「会社への提言」で、優秀だった上位2グループは研修最終日の壮行会の場で社長へのプレゼンを行える権利が与えられるという。
このグループワークで、「自分たちで考えることの重要さを学んでもらいます。また、長期合宿の良さは同期意識の醸成という面もあります。ここで培った友情は将来の財産にもなるはずです」と鈴木課長補佐は、副次的効果も期待できる新入社員研修について語る。
そのほか次年度の新入社員研修では、「キャリアプランを考えてもらい、そこに潜むリスクや自社商品の良さなど、保険の入り口部分をしっかりと感じとれるようなカリキュラムを考えていきたいと思っています」と一柳グループ長は補足する。
女性管理職を育てるメンター制度も実施
一般的な階層研修と毛色が違うのが、今年始めたキャリアビジョン研修。これは積極採用世代であり、会社のリーダーとして活躍している40歳から44歳の社員などを対象に、自分の強みを活かしたキャリアビジョンを描かせ、ワンランク上の取組へのチャレンジ意欲を喚起することを狙い開催するエントリー研修。100人を募集したところ約300人から参加希望があり、結局3回に分けて実施したそうだ。1日研修だが、参加者の満足度は高く、自らのキャリアをあらためて考える良い機会となり、また会社を変えていく重責を我々が担っていることを十分に理解できたという声を多く聞くことができ、狙い通りの目的が達成できたという。