奇抜でなく、誰にでもできる成功法則
「相手がほしいものに敏感であれ」
筆者は最近、たてつづけに大ヒットアプリの開発者に取材をしている。
例えば『LINE』。特徴は、大きな絵文字のような「スタンプ」だ。「今急いでます」「お大事にどうぞ」といった状況が、言葉でなく可愛い絵で表現されている。これは、開発者が「意外と人は、文字を入力するのが面倒なのではないか?」と考え、生み出したものだ。
さらには『My365』。1日1枚、日記帳を埋めるように写真をアップロードしていくアプリで、SNSのように写真を人に見せることができる。これは「日記は長続きしにくいけど、写真なら労力が減り、長く続くかも」という仮説に基づいて作られた。
「えいごであそぼ プラネット」*には、NHK Eテレの「えいごであそぼ」に出演する人気キャラクターも登場。大ヒットを記録した。
Copyright (C) NHK / NHK EDUCATIONAL KEBO&MOTCH Character Copyright (C) KASHIWA SATO / NHK EDUCATIONAL
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結局、彼らの成功要因は、人が何を喜ぶかを考え、独自の仮説を立て、それを実行し、検証を繰り返したことだった。そう考えると、今回取材した池田の行動が非常に合理的なことがわかる。
最後に、池田はこう語った。
「うまくいくコツは、いろいろあってもへこまないことです。私も、茨城に行き、何度もけんもほろろにされた時は落ち込みました。でも、最初から上手くいくことなんて、何もないんです。幾度も仮説を立て、検証をして、初めて上手くいくんですよ」
打たれ強い、それも若手が伸びる重要な要素、というわけだ。池田の快進撃は続く。
(文中敬称略)