必須となる確実な情報収集と分析
この首脳会談で解決を見た個別問題はなく、今後も米中競争は続くだろうが、米中間で誤解や誤算に基づく衝突の可能性は首脳会談前よりは減ったと言えるだろう。こういう会談が誤解や誤算を防ぐ効果は大きく、いわゆる「ガードレール」の重要な一部になると思われる。
米中関係の将来については、今後の会談や交渉の進展によるところが多く、注意深くフォローしていくことが重要だろう。米中二大大国の情勢は、直接間接に日本の国益、ひいては世界の経済、安全保障に影響を及ぼすので、確実な情報収集と分析、そしてそれに基づいた対応や政策が必要になってくるだろう。