2024年4月20日(土)

家庭医の日常

2021年12月2日

追加接種への費用という懸念も

 もともと2回のワクチン接種で免疫力の獲得が終了するのではなくて、特に接種間隔が3〜4週間と短い2回の接種では感染防御には不十分で、当然3回以上の接種が必要になる、という指摘もある。

 では、何回まで追加接種を繰り返す必要があるのか。変異株の出現が繰り返されているので、インフルエンザウイルスのワクチン接種のように毎年中身を変えて接種する必要があるのか。まだまだ多くの疑問に答える研究が不足している。

 追加接種にかかる費用をどうするのかも大きな問題だ。地球規模で考えると、まだ1回も新型コロナのワクチン接種が行き渡っていない低所得国を支援せずに、自国の3回目の追加接種へ邁進する高所得国の行動は、倫理的に問題とならないか。では誰がどのように解決するのか。国際機関は実効性のある計画を提案できるだろうか。

今は音楽教師になるのが夢

 初診当時14歳だったEちゃんも今年で22歳だ。コロナ禍で大学生活後半もまた苦労が絶えない人生となったが、来年卒業して音楽教師になることを目指している。

 Eちゃんの甲状腺検査の良性の所見は、その後の定期検査(本格検査と呼ぶ)でも変化はない。もちろん歌は歌えている。

   
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