2022年10月6日(木)

勝負の分かれ目

2021年12月23日

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 とうとう今年は〝大トリ〟を飾れなかった。横浜DeNAベイスターズの山﨑康晃投手は17日に球団側との契約更改交渉に臨み、単年契約でサイン。昨年まではチーム日本人選手の中で最後に契約更改交渉を行っていたが、今年はエースの今永昇太投手にそのポジションを譲る格好となった。

東京五輪に出場し成績を残すも、シーズン全体では不振が続く山﨑康晃投手(西村尚己/アフロスポーツ)

 一昨年の2019年シーズンまで2年連続セーブ王に輝き、通算150セーブを史上最年少でクリアした「小さな大魔神」。しかし、ここ2シーズンは苦しんでいる。

 20年はシーズン序盤でクローザーを三嶋一輝投手に譲るなど0勝3敗6セーブ、防御率5.68。復活を期した今季はエドウィン・エスコバー投手に次いでチーム2位となる60試合に登板し、3勝2敗、1セーブ、27ホールド、防御率3.27の成績だった。

 不振にあえいだ昨季と比べると今季は守護神に返り咲く時期もあったことでやや持ち直した感もあるように思えるが、やはり絶対的ストッパーとして君臨していた2年前までの姿には程遠い。それが証拠に今季は後半戦に入って調子を落とし、シーズン終盤にはファームへ降格していた。

契約更改での〝真実〟

 ちなみに山﨑投手の来季年俸については、ほぼ大半のメディアが現状維持となる2億8000万円で更改したと報じている。これにはネットやSNS上で「高過ぎる」と批判の声が殺到しているものの答えを明かすと、この額はあくまでも「推定年俸」だ。

 聞くところによれば、今オフの契約更改後の会見で山﨑投手は更改額について問われると「今年も言えない」という一切のヒントすら与えない趣旨の発言を一貫して繰り返していたといい、大々的に報じられた現状維持の来季年俸2億8000万円という額は腐心した各メディアの間で擦り合わせされた末に弾き出された推定の数字だったという。

 つまり実際はダウンしている可能性があるにもかかわらず「現状維持」「2億8000万円」という推定年俸が「事実」としてとらえられ、独り歩きする形で山﨑投手に対する批判材料へと繋がってしまっていたのである。そう考えると山﨑投手には若干、気の毒な側面もあるように思えてならない。

 ただ、今オフの契約更改後の会見で山﨑投手の口からはもう1つ〝波紋〟を広げた発言も飛び出している。米メジャーリーグ(MLB)への挑戦だ。これまでもMLBへの移籍願望が強いことは公の場で明かしており、今オフも含め2年前から球団側と契約更改の席上で今後の夢として毎年話し合われ続けている。MLB挑戦に関して質問を向けられた山﨑投手は「強くあります。横浜のために来年は優勝し、その先に自分の夢は持っています」などと述べていた。

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