世界潮流を読む 岡崎研究所論評集

2022年1月12日

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 リトアニアが外交官の身分証明書の交換の要求を受けて、外交官と家族の安全を懸念し、彼等を撤収し大使館を一時閉鎖する措置に踏み切ったことは賢明な判断というべきであろう。中国が何をするか分からないことは、Huaweiの孟晩舟の逮捕に対する報復としてカナダ人2人が人質に取られた一件で証明されている。特に、相手が弱いと見れば高圧的に出るので警戒を要する。

欧州委員会も経済的抑圧への対抗検討

 12月8日、欧州委員会は第三国による経済的抑圧を抑止し対抗するための新たな仕組みを提案した。今後、欧州議会および理事会と協議が行われることになる。

 この提案はリトアニアの一件が引き金になったものではなく、中国による経済的抑圧の拡散傾向(今年の春頃、ウイグル族の人権抑圧の問題との関連でスウェーデンのH&Mの製品がボイコットの対象とされたことはその一例である)を懸念して年初から検討されて来たものである。

 抑止し対抗する手段として関税の付加・引き上げ、クォータその他の措置による輸入制限、政府調達からの排除、財政支援の停止など多様な措置が想定されている。これらの措置の効果如何との問題があるが、中国のなすがままに放置も出来ないということであろう。

  
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