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2022年1月21日

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土方細秩子 (ひじかた・さちこ)

ジャーナリスト

ボストン大学コミュニケーション学部修士課程終了、パリ、ロサンゼルスでテレビ番組製作に携わり、1993年より米国でフリーランスのジャーナリスト活動を行う。

フードロスを解消する

コネクテッド・トラッシュボックス

 最後に、食糧問題に取り組む上で重要なのがフードロスの減少だ。世界で毎年販売される食料のうち、実に3分の1が廃棄処分になっている。うち26%がレストランなどの食品サービス業から出ている、という。

 オランダの企業であるOrbisk社では、こうした企業向けにフードロスを減少させるためのコネクテッド・トラッシュボックスを開発した。ごく一般的なゴミ箱がスケールに乗せられ、その上にモニタースクリーンがある。食物を廃棄する際に、モニターに設置されたカメラが写真を撮り、スケールが都度重量を記録する。モニターではAIが廃棄された食料を認識、分類する。

 これを行うことにより、モニター上で分析が行われ、何曜日にはこの食品の廃棄が多い、この時間帯に廃棄が多い、といったデータを提供する。レストラン側はそれを見て仕入れを調整したり、調理に工夫を行ったり、などの対応で廃棄食品を減らすことができる、という仕組みだ。Orbisk社によればレストランの規模にもよるが、年間で4万~9万ドル程度のコスト削減につなげることが可能だという。

 人工的な肉などの食品生産、農業の現場のハイテク化、そしてフードロス減少。これら食に関わる技術は今後ますます重要性を増すだろう。また農業用機器や芝刈り機、さらに建設用重機のEV化、自動化も進んでいる。これらが総合的に地球温暖化効果ガスの減少、飢餓の防止などの未来に貢献していくことは確かだ。

  
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