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田部康喜のTV読本

2022年1月29日

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田部康喜 (たべ・こうき)

コラムニスト

福島県会津若松市生まれ。幼少時代から大学卒業まで、仙台市で暮らす。朝日新聞記者、朝日ジャーナル編集部員、論説委員などを経て、ソフトバンク広報室長に就任。社内ベンチャーで電子配信会社を設立、取締役会長。2012年春に独立、シンクタンク代表。2015年10月から東日本国際大学客員教授として地域振興政策を研究、同大・地域振興戦略研究所副所長を兼務。

戦い続ける医師たち

 沖縄県立中部病院――感染症内科の椎木創一医師は語る。

 「オミクロンは、ワクチンを3回接種しても感染する。感染拡大が続いている沖縄は、1日当たりの感染者数がピークアウトしているように見えるがそうではない。若者層が密を避けるなどの協力をしてくれたおかげだが、高齢者の重症者の数が増えている」

 この病院は、コロナ対応の病床を36床までに増やした。これまでは、20~30床で対応してきた。増床しても、患者の受け入れに不安があった。

 その不安は、的中した。1月20日、職員1人の家族に濃厚接触者がでた。この職員が担当していた5人の入院患者が部屋を変えた。コロナ専用病床の枠は埋まってしまった。

 聖マリアンナ医科大学病院――これまで、中・重症患者を受け入れてきた。病室は満床である。しかし、その患者たちは新型コロナウイルスの感染者ではない。近隣の病院において、医療従事者の感染、濃厚接触者が増えて、機能停止となって、移送されてきた一般患者たちたっだ。この病院の職員自体が、130人自宅待機中である。

 救命救急センター長の藤谷茂樹医師は、次のように悲鳴をあげる。

 「職員が足りない。第5波とは違う。医療機能の低下である」

デルタ株の独自性と制限を緩める外国

 北海道大学医学研究員の福原崇介教授は、オミクロン株について世間の常識に警鐘を鳴らす。

 「デルタ株が進化して、オミクロン株になったと考えるひとがいるが、それは誤りである。オミクロンは、デルタとはまったく別な系統の変異と考えたほうがいい」

 オミクロンは、2020年6月ごろからすでに、中国で始まった新型コロナウイルスから枝分かれしていた。

 オミクロンに対する、中国発祥の新型コロナウイルスを想定して作られた、ワクチンの効果の水準の低さも問題として、番組の取材チームは提起している。ウイルスの変異の個所の数をもともと中国で感染が始まった型と比較すると、デルタが10カ所に対して、オミクロンは30カ所である。このことは、ワクチンが作り出す抗体が、ウイルスに張り付いてもほとんど無毒化できない。

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