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田部康喜 (たべ・こうき)

コラムニスト

福島県会津若松市生まれ。幼少時代から大学卒業まで、仙台市で暮らす。朝日新聞記者、朝日ジャーナル編集部員、論説委員などを経て、ソフトバンク広報室長に就任。社内ベンチャーで電子配信会社を設立、取締役会長。2012年春に独立、シンクタンク代表。2015年10月から東日本国際大学客員教授として地域振興政策を研究、同大・地域振興戦略研究所副所長を兼務。

 オミクロンに襲われている、英国とフランス――。

 英国は、ブースター接種つまり3回目の接種が国民の60%程度まで進んだことを理由として、マスク装着の義務化などを撤廃した。インフルエンザと同じような対応となる。

 ロンドン大学衛生熱帯医学大学院のデビット・ヘイマン教授は、新型コロナに対する予防や治療などの主体が変わったのだという。つまり、「政府」から「個人」へである。社会活動の自由を取り戻すためには、ある程度のリスクを個人が負う局面に変わったのである。

医療従事者「陽性」でも現場に復帰

 フランスは1月18日、1日当たりの感染者が40万人超、感染が広がっている。この状況のなかで、政府は社会生活を優先するために、制限を緩める方向に舵を切った。

 学級閉鎖の基準が、これまでは1教室当たり3人の陽性者がでる場合とされてきた。それが、担任教師あるいは教室の多数が感染した場合と変更された。教師たちは、反対のデモを繰り広げている。

 医療分野の規制の緩和は、さらに印象深い。医療関係者は、陽性でも無症状の人や感染していても、日々の検査によって、職場に復帰している。爆発的な感染のさなかにあって、政府が基準を緩めたのは、感染が拡大するのにともなって、医療従事者にも多くの陽性者が出ているために、医療の現場が人材不足によって、継続性を担保するのが困難になってきたからだ。

  
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