Chiiilの名称は、「冷やす」、「くつろぐ」を意味する「Chill」と、生活スタイルや好みにより自由に使うさまざまな人をイメージした「iii」を組み合わせた造語で、その名の通り、リビングや寝室といったキッチン以外の使いたい場所に置きやすいデザインと、冷蔵庫同士を組み合わせて使うことができるという新たなコンセプトによって、生活スタイルや好みに合わせて設置できる商品だ。
「ソファーの近くに置いて、お気に入りの飲み物やお酒を冷やしたり、ベッドサイドに置けば、就寝前や起床時の水分補給にも便利。さらに、デスクサイドに置けば、忙しい在宅ワークの合間に、飲み物や軽食で手早くエネルギー補給するといった使い方もできる」(同社担当者)とする。
家具に合わせやすい奥行42センチのサイズと、背面を壁にぴったりとつけて設置できる仕様としたことで、リビングや寝室、ダイニング、ワークスペースなど、さまざまな場所に置きやすいのが特徴だ。
また、インテリアショップのACTUS(アクタス)とのコラボレーションによって、インテリアとの相性を考えた10色のカラーバリエーションを用意。中間色であるグレーカラーのバリエーションを中心に構成しており、インテリアの個性に合わせてコーディネートが可能となっている。これもリビングへの設置に配慮した取り組みだ。
容積は72Lで、保存したい食品に合わせて2種類の温度帯を選べることができる。たとえば、スイーツや軽食など、冷やして保存したい食品は「冷蔵」を選択。また、常温保存したい飲料やお気に入りのコーヒー豆など、冷暗所に保存したい食品は「セラー」を選択し、約8℃から約16℃までを選んで保管できる。
そして、Chiiilの最大の特徴は、用途に合わせて、冷蔵庫を増設できる点だ。モジュール型冷蔵庫という新たな発想により、2台を組み合わせて横置きしたり、縦置きしたりといった自由なレイアウトを実現している。横置きする場合には、右開きと左開きのモデルを組みあわせると使いやすい。
「働き方やライフスタイルの変化により、自宅で過ごす時間が増えるなか、好きなものと一緒にくつろぐ時間を過ごすことの一助になる、冷蔵庫の新しいあり方を提案した商品」と同社では語る。
新たなコンセプトの商品であるため、消費者の動向を探ることを目的に、クラウドファンディングという手法を採用し、1台あたりの支援金額は7万6780円(税込)としたが、開始から6日後の22年1月1日には、すでに目標金額を達成。同社では、クラウドファンディングの成果をもとに、22年度上期に正式に発売することを決定している。
家電買い替えでなく、増設という発想
家電は、ライフステージごとに用途が変わる。それぞれのライフステージにあわせて最適な商品選びが大切なコツだ。
コロナ禍で生活様式が大きく変化した人も多いだろう。それに伴い、家電の用途や使い方も変化するのは当然だ。冷蔵庫も買い替えるという発想だけでなく、増設するという新たな発想を加えてみると、変化した生活が便利になるかもしれない。