2022年12月4日(日)

世界潮流を読む 岡崎研究所論評集

2022年4月13日

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 ウクライナ戦争は容易に終結しそうにないが、たとえウクライナの戦火が止んだとしても、国土は破壊され、地雷が埋められているなど、ウクライナ避難民の多くは、直ちに帰国して日常の生活を取り戻せる状況にはないだろう。ウクライナ難民問題は、長期に及ぶことにならざるを得ない。

必要となる人道支援の国際会議

 ウクライナ人に対する人々の同情心は強い。しかし、問題の長期化とともに、シェラコウスキーの論説が指摘するような難民を巡る社会・経済問題が生まれ得ることを十分認識する必要があろう。今まで、中東からの難民受け入れに消極的だったポーランドで、そのような問題が顕在化する危険性は高いのであろう。

 いずれ、国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)のような国際機関の主催によるウクライナ人に対する人道支援の国際会議が必要になるのではないか。

 日本は、4月1日~5日、林芳正外務大臣が、総理特使として、ポーランドを訪問し、ウクライナの外相やポーランドの首脳らと会談した他、ウクライナとポーランドの国境検問所や難民施設を視察した。法務副大臣も同行し、今後の日本での難民受け入れ政策に役立てる訪問となった。

 民間では、既に、日本財団が、ウクライナ難民への人道支援として、3年間で約50億円の資金援助をすることを発表した。笹川陽平会長は、「私は昭和20年3月、6歳のときに10万8000人が死亡した東京大空襲を生き延びた一人であり、ロシアによる今回のウクライナ侵攻は看過できない」とコメントした。

  
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