2024年5月20日(月)

パラアスリート~越えてきた壁の数だけ強くなれた

2013年3月18日

仕事も練習も全力投球

 鹿沼の目標は冬季のソチから夏季のリオへと変わった。

 バンクーバーでの準備不足はもう味わいたくない。次のリオ・パラリンピックでは、4年間やってきたんだと自信を持って戦いたかった。そしてその大舞台で、本気で表彰台を目指すには練習環境が必要だった。そのため競技転向と同じ年に、鹿沼はメットライフアリコ生命保険に転職した。

先日行われた合宿の様子

 月・火曜日は社内勤務日のため練習は約3時間。それ以外の日は1日5時間以上を費やしている。伊豆修善寺にある日本サイクルスポーツセンターの5kmサーキット、日本競輪学校のサーキット、ベロドロームという世界規格の250m屋内トラック(バンク)が主な練習場になっている。

 それ以外はジムのトレーニングや、山の中を走ったりウォーキングして脚力を鍛えるトレイルランを今年から取り入れ、家ではローラー台というのを自転車に取り付けて漕いでいる。

 現在鹿沼は人事業務部人事業務課に所属し、初めてのデスクワークにチャレンジしているところだ。

 「仕事でも全力投球、練習でも全力投球。やっと1週間のサイクルが出来てきたので、これを続けることによって4年後に続くと思っています。メットライフ アリコの皆さんのおかげでリオに挑戦できると思っています。練習では泣いてもいいので、リオの本番では社員のみなさんと笑えるようになりたいと思っています」

 最後に、障害を持つ方に対して鹿沼はこう語った。

 「一人でやろうとしないで下さい。必ず仲間がいますし、サポートしてくれる方がいます。初めからすべて完璧を目指すのではなくて、今日はここまでとか、次はその先まで行く、というように徐々にいきましょう。けっして障害者はひとりではありません。

 この競技の魅力は風を切って走れること。二人で漕いでいるからさびしくもありません。練習中はたわいもない話題をしながら走っています。日本にもっと女子選手がいてくれれば楽しさが増えます」

(写真 2ページめ撮影:大元よしき、それ以外は提供:鹿沼由理恵)


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