2024年2月25日(日)

プーチンのロシア

2022年6月3日

制裁の効果は中長期でもロシアの停滞は不可避

 欧米制裁により、ロシアの原油生産・輸出量が今後中長期的に減少に向かうのは確実な情勢だ。ただし、その影響は中長期的なものであり、短期的にダメージを与えるには、欧米がロシアからの石油ガス輸入を短期間で完全に停止する必要がある。しかし、これはあまりにも返り血が大きいため、現実には不可能だ。

 それどころか、足元では、ロシアのエネルギー輸出が減少するとの観測が強まる一方で石油輸出国機構(OPEC)が増産姿勢を示していないことなどから、エネルギー価格が高騰し、ロシアの財政を潤してしまう状況となっている。ただ、それでもロシアがウクライナに侵攻するメリットは、経済的な観点から見えにくい。

 経済制裁が中長期的に効いてくると見るのか、中長期的にしか効いてこないと見るのかは、それぞれの判断、もしくは歴史が決めることだろう。しかし、ウクライナ侵攻でロシア経済が長期停滞に陥ることは間違いないだろう。

 
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 ロシアのウクライナ侵攻は長期戦の様相を呈し始め、ロシア軍による市民の虐殺も明らかになった。日本を含めた世界はロシアとの対峙を覚悟し、経済制裁をいっそう強めつつある。もはや「戦前」には戻れない。安全保障、エネルギー、経済……不可逆の変化と向き合わねばならない。これ以上、戦火を広げないために、世界は、そして日本は何をすべきなのか。
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