茨城農芸学院での講演時には、法務教官が手作りの看板を作成。矯正教育の一環として講話以外にも様々な講座が実施されている
少年院という特殊性から情報は閉ざされているが、2009年春以降、毎年ラグビー講座とライフセービング講座を通じて水府学院に関わってきた。そして今年度新たに障害者アスリートの講話が加わり、茨城農芸学院にも縁が生まれ3回ほど訪問させていただいた。
制約はあるものの、この「ルポ・少年院の子どもたち」を通して情報を発信し、一人でも多くの理解者を増やし少年たちの社会復帰を促したいと願っている。
再犯は新たに加害者と被害者を生むということであり、誰にもメリットはない。
新たな不幸は社会の力で防ごうではないか。
茨城農芸学院では、初瀬の講話終了後、少年院の職員を対象に勉強会が開かれ、その講師を本稿著者の大元よしき氏が務めた。「私は外部の人間の代表のつもりで話をさせていただいている」と前置きし、「少年たちの矯正教育にも関わりたいし、就職の支援をしたいと思っている人は多い。しかし、少年院は情報が閉ざされている。それでは協力したくてもできない」と指摘し、地元企業の経営者や商店主等外部の人間が、少年や保護者とスポーツで交流する場を創ろうという『絆プロジェクト』の提案を行った。その主旨は一人でも多くの「協力雇用主」を増やすことであり、スポーツを通じてモデルとなる健全な社会人と交流することにある。これと同じ提案を昨年末に水府学院にも行っている。はたしてこの提案、モデルケースとなるか否か!?
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