2022年10月7日(金)

2024年米大統領選挙への道

2022年7月12日

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海野素央 (うんの・もとお)

明治大学教授 心理学博士

明治大学政治経済学部教授。心理学博士。アメリカン大学(ワシントンDC)異文化マネジメント客員研究員(08年~10年、12年~13年)。専門は異文化間コミュニケーション論、異文化マネジメント論。08年と12年米大統領選挙で研究の一環として日本人で初めてオバマ陣営にボランティアの草の根運動員として参加。激戦州南部バージニア州などで4200軒の戸別訪問を実施。10年、14年及び18年中間選挙において米下院外交委員会に所属するコノリー議員の選挙運動に加わる。16年米大統領選挙ではクリントン陣営に入る。中西部オハイオ州、ミシガン州並びに東部ペンシルべニア州など11州で3300軒の戸別訪問を行う。20年民主党大統領候補指名争いではバイデン・サンダース両陣営で戸別訪問を実施。南部サウスカロライナ州などで黒人の多い地域を回る。著書に「オバマ再選の内幕」(同友館)など多数。

中間選挙への「アピール材料」

 米国では都市部は民主党、田舎は共和党が圧倒的に強い。そこで選挙の勝敗の鍵を握るのは郊外に住む有権者だといわれている。

 秋の中間選挙で郊外の有権者にとって、銃の問題はどのぐらい重要なのだろうか。エコノミストとユーガヴの共同世論調査(同年7月2~5日実施)では、彼らの58%が「非常に重要である」、30%が「重要である」と回答した。約9割が投票をする際、銃の問題を重要視していることが分かった。

 共和党上院トップのミッチ・マコネル院内総務(南部ケンタッキー州)は、同党が多数派を失った原因に郊外の有権者の票を獲得できなかった点を挙げた。その上で、超党派で成立した今回の銃規制強化法案が、彼らに好意的に受け止められることを望んでいると語った。マコネル氏は中間選挙を視野に入れて、銃規制強化法案で民主党に協力したことを明かした。

 一方、バイデン大統領は新法案で除外された銃購入時の年齢引上げを、郊外の有権者にアピールしていく可能性が高い。彼らの約6割が年齢引上げに賛成しているからだ。「60票ルール」対「50票ルール」については、郊外に住む有権者は共に40%の支持で2分されている。

 バイデン氏は殺傷能力の高い銃器の所有禁止および銃購入の年齢引上げを中間選挙の「アピール材料」にして、より厳格な銃規制法案の成立を目指すのではないだろうか。

  
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