2024年6月20日(木)

#財政危機と闘います

2022年8月15日

 つまり、男女合わせて3000人の尊い貴重な命が新型コロナウイルス対策禍によって失われてしまった事実を物語る。

子どもたちへの悪影響は甚大

 コロナ禍での度重なる行動制限の結果、出会いの場が減少するなどして、婚姻率(人口1000対)はコロナ前の19年4.8から21年は4.1へと急減、出生数は81万1604人と1899年の調査開始以来過去最少を記録した。日本の場合、婚姻と出生が密接な関係にあることに鑑みれば、少子化がさらに加速することは間違いない。

 また、コロナ禍での臨時休校や学校行事の休止、部活動の制限などを受けて、子どもの自殺も過去最悪を記録した。2020年度には児童生徒の自殺は415人と、調査を開始した1974年以降で最多となった。

 さらに、病気や経済的な理由以外で年間30日以上登校していない不登校の小中学生は、19万6127人で過去最多となっている。

 子どもは社会の宝である。多くの子どもたちにしてみれば、感染しても無症状や軽症で済む新型コロナウイスを極度に恐れるよりも、学校で学んだり級友たちと生活することのほうが何万倍も大事だ。

 そろそろ子どもたちが新型コロナウイルスを気にせず普通の学校生活を送れる環境を取り戻すべきだろう。高齢者を守るために子どもたちを犠牲にし、教育や健全な成長の機会を奪うことを金輪際絶対に繰り返してはならない。

ウィズコロナに舵を切る時が来ている

 日本では現在「行動制限のない」お盆が3年ぶりに訪れていることが話題になっているが、そもそも諸外国ではすでに行動制限はほぼ撤廃され、ウィズコロナが進んでいる。なぜ、日本ではいまだにコロナ、コロナと連日メディアは大騒ぎしているのか。思い起こせば、先の大戦で、軍部の暴走を止めるどころか、軍部と一緒になって戦争を煽り、挙句の果てには学徒出陣で若者の生命を異国の地で散らせた状況と、政府や専門家と一緒になって旧態依然とした新型コロナ報道を続ける現在のメディアの姿勢が似ているといえば、大袈裟だろうか。

 パンデミック当初は、確率的に非常に低い擬陽性をことさら強調しPCR検査に否定できだった政府や専門家は、いつのまにかPCR検査を積極的に推進する立場に代わってしまった。擬陽性の問題は解決されたのだろうか。

 無症状や症状が軽度の者までPCR検査によって陽性者としてあぶり出し、結果、新型コロナに対応できる医療資源が乏しいなか、陽性者が殺到することで、数少ないコロナ対応の医療機関がパンクしている。

 なお、日本が世界で最悪の新型コロナ汚染国になっている一因としては、先進国の中でもはや無症状者への検査を積極的にしている国は日本だけになっているという事情もある。

 こうしたコロナ陽性者数の急増と医療崩壊はもうすでに何度も目にしてきた状況であり、デジャブだ。「喉元過ぎれば熱さ忘れる」なのか分からないが、日本では、新型コロナの波が襲来するたび、病床、検査キット、治療薬の確保、発熱外来の拡大やオンライン診療体制の整備など、事前の準備が毎度できておらず、弥縫策で対処する悪循環から一向に抜け出せていない。

 政府は一刻も早くウィズコロナに舵を切り、PCR検査の全額自己負担化、診療報酬に係るコロナ特例措置の廃止、新型コロナ医療費の公費負担の廃止等、新型コロナウイルスの特別扱いをやめるべきだろう。

 第2次岸田文雄内閣が今月10日に船出した。有事に対応する『政策断行内閣』らしいが、内閣が政策を断行するのは当たり前。岸田首相が仰る通りに、現在の日本が「戦後最大級の難局」にあるのならば、首相と閣僚の面々が新型コロナ対策禍とも呼べる現状に立ち向かう覚悟も資格も能力もあるという点をしっかり見せて欲しい。それがかけがえのない青春の一ページを奪い続けた若者や子どもたちへのせめてもの罪滅ぼしというものである。

 
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