2022年12月7日(水)

世界潮流を読む 岡崎研究所論評集

2022年9月7日

»著者プロフィール

 中国のウクライナ戦争に対する立場には欧米や日本と相当異なる側面がある。ロシアのウクライナ侵攻後の3月2日のロシア非難国連総会決議に中国は棄権をしたし、西側がロシアに課している経済制裁を「一方的制裁」と非難し、そのうえ、経済制裁の効果を掘り崩すロシアからの石油、ガスの輸入を増やしている。

欧州はどこまで踏み込めるのか

 対露武器供与はしていないようであるが、日本の周辺海域や空域での中露共同演習を行っている。このVostok演習も日本に近い東部ロシアで行われる。日本がこういう演習に今の状況で不快感を抱くのは当然であるが、ウクライナ戦争の関係で欧州諸国にもこういう中国のやり方に強い不満があることは想像に難くない。

 この論説の筆者は、欧州は怒るべきであるとか、共産中国は友人ではないと認識しなければならないとか言っている。しかし、事実として欧州が怒っているのか、共産中国は友人ではないと考えられているのかについては、事実を指摘したうえでの議論を残念ながら十分にしていない。

 欧中関係が今後どう推移するかは世界情勢に大きな影響があるが、日米欧は結束してウクライナ戦争への中国の対応への不満を示していくのが正解であると思われる。中国がロシアを支持し続けることについては、それなりの代償を日米欧は課していくべきであろう。

  
▲「Wedge ONLINE」の新着記事などをお届けしています。

新着記事

»もっと見る