組織の停滞を正すのは異端者だ
「統治客体意識の訣別を目指した20年前の構造改革とはなんだったのか」などと、言う人がいる。統治客体意識とは国家への依存体質のことだ。この体質は、コロナ禍でも発揮された。
国が「要請」であり「自粛」であるとすると、その損失分を補償する必要もなく責任を取る必要はない。一方の国民は、お上が負担してくれるなら貰えるものは何でも欲しいという。
過去20年は世界第2位の経済大国が1人当たりGDPで見ると、今や日本は世界第24位。10年前と比べてさえ、順位が大きく下がってしまった。
コロナ禍を盲信する日本人の姿と一国平和主義を盲信する日本人の姿にはたった一つの共通点がある。「われわれ自分の頭で考えなくなってしまった」ということだ。何でも既得権に守られたお上(統治者)の言われるままになってしまった。
コロナ時代を経験して見えてきたことがはっきりしてきた。アフターコロナになって炙り出されてきた問題が既得権益の暗闇であった。実は日本中が既得権益に守られている産官学医の世界はオワコン化しているのだ。