2024年4月27日(土)

勝負の分かれ目

2022年12月16日

 2年前の20年からネリは1階級上のスーパーバンタム級に転向。同年9月27日のWBC世界同級王座決定戦でアーロン・アラメダ(メキシコ)に判定勝ちし、2階級制覇を果たした。ブランドン・フィゲロア(米国)に7回2分18秒KO負けで王座を失い、プロ32戦目で初黒星を喫している。

 ただその後は2連勝中で、ここまでの戦績は33勝(25KO)1敗。意外かもしれないが、米スポーツ専門局「ESPN」のボクシングアナリストら一部有識者からは、このネリとスーパーバンタム級に転向してくる井上との〝グラッジ・マッチ(因縁試合)〟の実現待望論が持ち上がっていることも見逃せない。

「スーパーバンタム級では戦い方を変える」

 現王者フルトンの動向にもよるが、今後の展開次第ではWBC世界スーパーバンタム級王座決定戦として井上対ネリの異次元対決が米ラスベガスを候補地にマッチメイクされる確率は低くないとみる。もし両雄がリング上で顔を合わせることになればネリにアレルギーを抱く傾向の強い日本国内でも、これ以上ない話題性でインパクトを与えるのは必至だろう。

 「スーパーバンタム級では戦い方を変える必要がある」と語っている井上。果たして〝まだ見ぬ景色〟で強豪たちを相手に、果たしてどのような戦い方を見せてくれるのか。世のビジネスパーソンもボクシングの歴史に名を刻んだ「ナオヤ・イノウエ」の新たな挑戦に注目し、今後のスキルアップにぜひつなげてほしい。

   
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