2022年6月30日(木)

勝負の分かれ目

2022年6月23日

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 格闘技の底力を見た。6月19日に東京ドームで行われた格闘技イベント「THE MATCH 2022」は日本中に近年稀に見る大きなインパクトを与えた。

那須川天心(左)と武尊(右)の世紀の一戦は格闘技の歴史を間違いなく変えた(Motoo Naka/アフロ)

 メインイベントはキックボクシングのRISE2階級覇者&RISE・ISKA世界三冠王者・那須川天心とK-1の3階級覇者・武尊との世紀の一戦。互いに対戦を熱望し合いながら団体間の障壁があり、今日に至るまで7年もの歳月を要した。

 K-1とRISEは日本国内において競合するライバル関係に置かれ、その両キックボクシング団体でトップ中のトップに立つ者同士だけに、2人の頂上決戦は両雄が望んでも夢物語のままフェードアウトするかと思われていた。

武尊も天心もRIZIN デビューは鮮烈なKO

 「神童」こと天心は現RISE世界フェザー級チャンピオンであり、ISKAオリエンタルルール世界バンタム級、ISKAフリースタイルルール世界フェザー級と計3本のベルトを持つ世界三冠王者だ。まずRIZE世界バンタム級王者に君臨して以降、同団体のエースとして年末のビッグイベント等でお馴染みとなった総合格闘技(MMA)団体・RIZINの大会にも定期参戦。ここまでキックボクシングを41試合、さらにMMAも4試合、ミックスルールでも1試合を行い、公式試合では無敗街道を突っ走ってきた。

 2018年12月31日の「RIZIN 14」では、ボクシングルールのエキシビションマッチながら元プロボクサーで無敗5階級覇者のフロイド・メイウエザー・ジュニアと対戦し、タオル投入により1ラウンドTKO負け。自身より8センチも大きく、かつて「パウンド・フォー・パウンド(PFP)最強」といわれ、無敗のまま現役を退いた世界的スーパースターとの無謀な戦いに臨んで撃沈したが、このエキシビションマッチから得た経験は天心をひと回りもふた回りもさらに大きく成長させた。

 対する武尊は現K-1 WORLD GPスーパーフェザー級王者であり、フェザー級、スーパーバンタム級でもベルトを巻いた「K-1のカリスマ」。キックボクシング41試合のうち、唯一の黒星は新人時代に出場したK-1甲子園での2回戦敗退時のみだ。プロデビュー後はKrush-58キロ級初代王者に輝き、新生K-1の旗揚げから団体の顔として頂点に立ち続けてきた。

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