2024年6月15日(土)

バイデンのアメリカ

2023年1月10日

 また、トランプ前政権下で国家安全保障担当補佐官を務めたジョン・ボルトン氏も今月3日、政治メディア「The Hill」に寄稿し、次のように政府対応を批判した:

 「近年、インド太平洋およびそれ以遠における中国の覇権主義的野望が、幾多の経済的、政治軍事的方面に拡大するにつれて、懸念が広がっている。最新の米国防総省報告書によれば、中国の国防予算は過去10年で倍増、その後もさらに増え続け、軍事体制のあらゆる分野にまたがる諸活動を網羅している。このことは、23年にも中国の威嚇的態度に直面する転換点を迎えることを意味している。問題は、わが政府が具体的にいつ、この現実に向き合う用意があるかだ」

 「ところが、バイデン政権は中国対抗戦略面において、あきれるほど首尾一貫性を欠き、かつ包括的努力を怠ってきた。他の近隣諸国が中国の増大する脅威に対し果敢に取り組んでいるときに、政府の取り組みは受け身的で妥協的だった」

 「台湾との関連では、中国は最近、南シナ海およびその周辺において領空侵犯を繰り返し、米軍機に対する威嚇行為を行うなど、直近の敵対行為のリスクがとくに高まりつつある。ワシントン政界は24年大統領選に向けてすでに動き出したが、これから出馬することになる候補者たちは、中国の敵対行為にどう対処していくかが厳しく問われるべきである。政治サイクルの中に突入したからといって、こうした重要な安全保障課題が純粋にドメスティックな諸問題の影に隠されることがあってはならない。とくにインド太平洋には、大きすぎるほどの危険が待ち受けているのである」

日米首脳会談のテーマにも

 こうした中、今月13日、ワシントンで行われる日米首脳会談では、台湾情勢、日本近海における中国海軍の活動活発化、北朝鮮の核戦力強化の動きなどが議題となる予定だ。

 米政府としては連邦議会の後押しを受け、「太平洋抑止力構想」に本腰を入れ始めただけに、今後、日本、韓国、豪州などの近隣同盟諸国がいかにこの面で米国と協調し、結束を固めていくかも、バイデンー岸田会談の重要テーマとなろう。

   
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