2024年4月14日(日)

有機農家対談 「ぼくたちの農業」

2013年8月5日

久松:新しい販売チャネルを作るというよりも、いまやっている関係性をベースにした商売の延長線上ですよね。

小川:一生懸命になれるんですよね。その一箱を作るために頑張っちゃうんですよ。先週はこれを送ったから今週はこっちがいいだろう、と親身になれる。これは面白い関係だな、と。

久松:そうですね。いまウチの個人宅配は150~160人で、もちろん全然知らない人もいますけど、知り合いの人も多いから、クレームもあれば意見もある。そのひとつひとつを念頭においてやっていますからね。

 そういう情報をスタッフと共有しながら野菜を作ったら、美味しくなるに決まっているじゃないですか。丁寧になるに決まっている。そこはけっこう大事にしていて、実はぼくらの栽培のコアの部分なんですよ。技術も大事だけど、丁寧に育てて丁寧に収穫しているということが、お客さんにもレストランにも価値になっていると思うんですよ。

小川幸夫(おがわ・ゆきお)
1974年千葉県生まれ。ファーム小川代表。自称ビオバウアー、人呼んで農業界のムシキング。慶應大学経済学部卒業後、農業機械メーカーを経て、柏市にあ る実家の農場を継いで就農。約1.2haの畑でトマトやナス、イチゴやブルーベリーなど100種類以上の品目を栽培する。新しい品種、環境負荷の小さな栽 培法を求めて農場で実験と実践を繰り返す研究家。

久松達央(ひさまつ・たつおう)
1970年茨城県生まれ。久松農園(http://hisamatsufarm.com/)代表。慶応大学経済学部卒業後、帝人に入社。98年に退社後、 1年間の農業研修を経て99年に土浦市で独立就農。年間50品目以上の旬の有機野菜を栽培し、会員消費者と都内の飲食店に直接販売している。ビデオブログ やSNSを駆使しての情報発信や講演活動も旺盛に行う。9月中旬に『キレイゴトぬきの農業論』(新潮新書)を刊行予定。

*第5回(最終回、8月6日公開予定)へ続く

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