2024年11月22日(金)

田部康喜のTV読本

2023年6月9日

 第2話(4月28日)はミナレが怪奇現象に取り組む。リスナーからの情報によると、その場所はミナレが住むアパートのすぐ下の部屋だった。天井にはお札が張り詰められ、しばらくすると血が雨のようにしたたり落ちた。この部屋の住人が死体を隠しているのではないかという放送の内容になった。

 しかし、よく調べてみるとミナレの実家から大量に送られてきたマトンの肉を彼女が床下に置き忘れたのが、腐って下の部屋への血の雨となったのである。

 その住民をミナレの番組を放送しているブースに入れて、リスナーに誤解であったことを平謝りするミナレだった。「告訴はしない」と書いた紙を彼女の示すのがおかしい。

引きこもりを番組内で〝解決〟

 第7話(6月2日)はミナレの“口撃”と相手を倒すアクションが止まらない。

 スープカレー屋の経営者・宝田嘉樹(西村瑞樹)は老人ホームにボランティアとして、定休日にスープカレーをふるまうという。そして、ミナレに休日返上、無給のボランティアを命じる。

 MRS局のリスナーから「息子が2年間引きこもりになっている。公的な機関の援助もあおいだが無理の状態だ。なんとかしてもらえないか」というメールが届いた。

 この回の番組を任されたアシスタントディレクターの南波瑞穂(原菜乃華)は、ミナレにメールを送ってきた家族のドキュメンタリーを作ろうとする。

 メールを送ってきた多野家をミナレと南波が訪ねると、母親・深雪(遊井亮子)はメールを出した覚えはないという。「さっきまで息子の潤一はいたんですけど、いまはいません」「ひとりでは処理できないので手伝ってもらえますか?」と、血の付いた包丁を見せる。

 娘の衿子(菊地姫奈)がメールの主で、母親に近づいて血のりをなめて「ケチャップです」という。

 息子の潤一(橋本淳)が引きこもっている部屋に入るのに、ミナレは「青春思い出しコースにしよう!」といって、南波とともに制服に着替えて部屋の前に立つ。「パンツみせるから開けてよ」と。ドアがちょっと空いたのをきっかけとして、ミナレはけ破るようにして開ける。その反動で潤一は後方に倒れ込む。

 「あまり追い詰めてはいけない」という南波の助言にしたがって、翌日再び多野家を訪れたふたりは、妹の衿子抜きで潤一から事情を聴く。多野家は、父子家庭の潤一と母子家庭の深雪・衿子が結婚した。父親は事故でなくなった。引きこもりからいったんは就職した潤一だったが、尊敬する先輩と母親の深雪が付き合っていることを知って引きこもりになったのだった。

 ミナレは潤一を社会に出すアイデアを思いつく。それは、バイト先の経営者・宝田の老人ホームでのボランティアに参加させることだった。

 外にでることをしぶる潤一にミナレは3択を迫る。

 第1は1発殴られて連れ出されるか。第2は10発殴られて引きずられて出るか。最後は100発殴られてから気絶して外に出るか、という無茶苦茶な選択肢だった。


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