2024年4月20日(土)

田部康喜のTV読本

2023年6月9日

 「波よ聞いてくれ」(テレビ朝日、毎週よる11時15分)は、小芝風花を地元ラジオ局のパーソナリティ役に起用して、コメディアンヌぶりが爆発する喜劇の大傑作である。きょう9日の最終回を控えてシーズン2を心待ちしたい。深夜帯が久々に放った人気ドラマである。

(demaerre/gettyimages)

何でもありの深夜ラジオ

 鼓田ミナレ(小芝・こだみなれ)はスープカレー屋のアルバイト店員である。付き合っていた恋人にふられたうえにカネをだまし取られた。バーのカウンターで愚痴をこぼしていた。親身になって聴いていたようにみえた男こそ、地元ラジオ局(MRS)のチーフディレクターである麻藤兼嗣(北村一輝)だった。

 ミナレは翌日、バイト先のラジオから昨夜の自分の愚痴が流れてきたのに驚愕する。麻藤が隠し取りしていたのだ。MRS局に怒鳴り込んだミナレに麻藤が提案したのは、彼女にパーソナリティをやってみないかというものだった。

 これまでのラジオ放送にはない番組を創りたいと麻藤は考えていた。髪の毛は金髪に染め上げている。ミナレの言葉遣いはぞんざいだ。なにかというと「あぁ?」とつっかかってくる。それどころか相手に殴りかかったり、蹴ったりもする。

 ミナレのセリフは音が高いうえに早口でまくしたてる。それでも画面を通して観る者に伝わる。小芝風花の演技力の凄さを物語る。

 ドラマは1話完結で、チーフディレクターの麻藤の企画でホラーあり、ドキュメンタリー調の番組ありと、ミナレ(小芝)がパーソナリティとして異色の存在となってネットの反応が高まっていく。


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