公共ラジオNPRと公共テレビPBS合同世論調査によると、18~29歳世代でのバイデン支持率は29%ととくに低いものの、66歳以上の高齢者層の間では逆に49%と高い数字を記録している。
次期大統領選では、80歳の高齢に達したバイデン候補への同情と連帯感が高まり、バイデン支持票の上積みも不可能ではない。
「高齢」は老練さという見方も
バイデン氏出馬に際しての最大の関心事である最近の「健康状態」だが、医師団はフィジカル、メンタル両面にわたる精密検査の結果として、去る2月、以下のような診断結果を公表している。
「大統領は、歩行の際に多少こわばったようなぎこちなさが感じられるが、一般に見られる高齢化の症状であり、膝腱とふくらはぎの硬化に起因している。脳卒中、多発性硬化症、パーキンソン病のような神経性疾患に相当する症状は知見されない。心房細動、コレストロール、喘息、胸やけ用常備薬を服用。全体として大統領は、とくに健康上の制約、考慮なしに職務を十分遂行できる状態にある」
結論として、たんに「高齢と不人気」の理由だけで、来年11月に向けてのバイデン候補の〝潜在パワー〟と老練さを軽視するとすれば、結果を見誤ることになるといえるだろう。