2024年5月19日(日)

2024年米大統領選挙への道

2023年10月2日

変わらないトランプ「1強」

 英誌エコノミストと調査会社ユーゴヴの共同世論調査(23年9月23~26日実施)によれば、2回目の共和党大統領候補テレビ討論会におけるトランプ前大統領の出欠に関して、全体で45%が「出席すべき」、30%が「出席すべきではない」、25%が「分からない」と回答した。「出席」が「欠席」を15ポイントも上回った。

 ところが、20年米大統領選挙でトランプ氏に投票した有権者は、38%が「出席すべき」、37%が「出席すべきではない」、25%が「分からない」と回答した(図表1)。彼らの間では「出席」と「欠席」が拮抗しており、テレビ討論会「欠席」はトランプ氏にとって決定的なダメージにはならないと言える。

 また、共和党予備選挙に行く可能性が高い有権者を対象に行った米NBCニュースの全国世論調査(同月15~19日実施)では、58%が「共和党はトランプが指導者であり続けるべきである」と答えた。

 それに対して、「トランプは良い大統領であるが、共和党は他のリーダーを考えるときである」は19%に止まった。「共和党はより良い行動や異なったアプローチをする新しいリーダーが必要である」は22%であった(図表2)。6月の同調査と比較すると、「トランプが共和党の指導者」は9ポイント上昇した。

 トランプ前大統領以外のリーダーを求める共和党支持者は41%になるが、約6割はトランプ氏のリーダーシップを望んでいる。2回目のテレビ討論会に参加した7名の候補は、約4割の共和党支持者から支持を得ようとしていることになる。これでは、トランプ氏「1強」の構図は全く変わらない。


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