少子化対策は待ったなしである。しかし、その財源は、本当に実質的な追加負担なしで確保できるのか。負担増を求めることになるとしても、税財源で賄うのがよいか社会保険料で賄うのがよいかについて、それぞれの利点と欠点を示さず、国民に問うこともなく、あいまいにしたまま今年の年末までに決めるということでよいのだろうか。本稿では、この点を直視し、税と保険料の特徴を踏まえて今後の財源論のあり方を考えていきたい。
税と社会保険料
比較して分かるその性格
日本国民の多くは、「税」と「保険料」の違いをあまり意識していない。どちらも所得から天引きされるものと思いがちである。しかし、両者の性格は大きく異なる。
社会保険料は、
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