2022年12月2日(金)

解体 ロシア外交

2013年11月28日

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 この理由について、プーチン氏は「自分は当雑誌の専門家にとても感謝しているが、自分はこのランキングに対して次のような立場である。自分は警戒せねばならない。なぜなら、これは意思決定をする時にいくらかの制限を受ける可能性があるからだ」と。さらに、「自分はこのランキングに対して関心度を下げることを選択する。もしこれに対して過度な意義を与えるなら、意思決定に影響する可能性があるからだ。そうなればこれは非常に残念なことだ」と付け加えた。

 つまり、プーチン氏は少なくとも公には、自分は同ランキングをあえて意識せず、これからも自由な意思決定をしていく所存だと表明したことになる。

「近い外国」でも勢力を盛り返す

 以上のことから、ランキングの結果はともかくとして、特に今年に入ってからプーチン氏の国際的な影響力が高まっていることはもはや間違いない。

 11月24日にジュネーブでイランと「6カ国」の間でやっと合意に達した「イラン核協議」も、その歴史的成果に対し世界で大きな反響がある。その評価は米国とイランの痛み分けという報道が多いものの、6カ国の一員としてずっと交渉に従事してきたロシアは自国の影響力を誇らしげに強調している。プーチン氏も外務省も、「合意文書には、われわれが以前提案した段階的、相互的な措置が完全に反映されている」と主張しているのだ。確かにロシアはイランに対する行き過ぎた制裁を抑止するなど、バランサーとしてその交渉において重要な位置を占めてきたことは間違いない。2月にはソチ五輪を控えており、プーチン氏の国際的な存在感は当面は高まる一方に思われる。

 それでは、プーチン氏が大統領再就任前から、関係強化を強調してきた「近い外国」つまり、旧ソ連諸国でのプーチン氏の影響力はどうであろうか。

 最近、欧州連合(EU)とロシアの間で揺れる旧ソ連諸国のジレンマがピークに達している。何故なら、旧ソ連構成国であったアルメニア、アゼルバイジャン、ベラルーシ、グルジア、モルドヴァ、ウクライナの6カ国は11月28日、リトアニアのビリニュスで欧州連合EU指導者らと会談し、経済、政治、外交面で両者の関係を強化する方策を協議することになっているのだが、ロシアはその動きを政治的手段や貿易の制裁などを利用し、必死で妨害しようとしてきた。その中で、特に注目されてきたのがグルジア、モルドヴァ、ウクライナの動きである。

 しかし、ウクライナは国内問題もあり(EUは病気でありながら、投獄されているユリヤ・ティモシェンコ元首相の国外脱出の容認を求めてきたが、ヤヌコビッチ政権は結局応じなかった)、結局、今回の東西選択では必然的にロシアを選ぶことになった。

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