2022年12月5日(月)

解体 ロシア外交

2013年11月28日

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 一方、反プーチン分子も確実に少なからず存在しており、その反発の大きさは以前よりずっと高まっている。一見反対運動は収まっているように見えるが、単に弾圧で抑制しているだけである。つまり、プーチン氏の国内での支持率現状はかつての圧倒的なカリスマ性を誇っていた状況とはほど遠い。同センターも、高い支持率がいつまで維持されるかは未知数だとしており、それは、強い指導者が社会に浸透させる「愛国主義」の強さ次第だと分析している。

 それでも、現在のロシアでプーチン氏が一番頼れる指導者だと考えられているのは紛れもない事実だろう。ソチ五輪が成功すれば、愛国主義もさらに高まると思われ、今後よほど大きな失策がなければ、国内での影響力も当面は確保し続けられるだろう。

「棚ぼた」と言われないためには

 このように、国際的にも国内的にもプーチン氏の影響力は高まっていると思われる。しかし、国際的な影響力拡大は、運に恵まれた結果ともいえるだろう。つまりオバマ氏の勢力の減退やシリア問題での活躍など、偶然が重なっての棚ぼた的な評価ともいえなくもない。また、前述のように、国内の状況も脆弱だといえる。つまりプーチン氏の影響力が国際的、国内的に永続するという根拠はなく、今後の国際情勢、国内情勢次第では、あっという間に勢力が衰える可能性も否定できないのだ。

 それでも、今現在、プーチン氏の影響力が世界でもっとも顕著となっているのは、間違いないだろう。プーチン氏がこの状況をいかに維持しながら、氏がかねてより主張してきた、多極的世界や旧ソ連諸国をコアに欧州とアジアをつなぐ「ユーラシア連合」構想を実現していくのか、これからも氏の動きから目が離せない。


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