2022年12月5日(月)

解体 ロシア外交

2013年11月28日

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 また、グルジアは昨年の議会選挙で、富豪のビジナ・イヴァニシュヴィリ氏率いる政党連合「グルジアの夢」が勝利した結果、親ロシアのイヴァニシュヴィリ氏が首相になり、今年10月の大統領選挙でも同党の大統領候補だったマルグヴェラシュヴィリ氏が当選した(11月17日に就任)。さらに首相にもイヴァニシュヴィリ氏肝いりのカリバシュヴィリ氏が就任したことから、公には欧州への接近を可掲げているものの、ロシアの存在を益々重視していくことになるだろう。

 そして、元々親ロ国として知られるアルメニアもロシアがカザフスタン、ベラルーシと締結し、旧ソ連圏での拡大を目指している「関税同盟」への加盟の意思を表明している。

 これらのことから、旧ソ連圏でもプーチン氏の影響力はじわじわと、しかし確実に高まっているといえそうだ。

国内での影響力は?

 最後に、国内での影響力はどのようになっているのだろうか。プーチン氏は、大統領1、2期目(2000-2008年)の2期目の特に後半および首相時代(2008-2012年)の前半には、国民の圧倒的支持を得ていたが、近年は支持率の低下が顕著となり、特に2011年末は下院選挙に対する不満などから反プーチン運動が広範に繰り広げられるなど、以前のような影響力がなくなっていることは間違いない。今年はじめには、大統領に最初に就任したばかりの頃の低い支持率にほぼ並ぶ最低レベルにまで支持率が低下したと報じられた(ただし、レバダセンターの数字によれば、最低といっても62%であり、決して低いとはいえまい)。

 だが、今年の夏頃には、大統領支持率の低下は下げ止まり、特にモスクワなど都市部を中心に支持率が盛り返しているという報道が出ている。今年の7月12日のロシア紙「コメルサント」(電子版)によれば、「戦略発展センター」(所長はミハイル・ドミトリエフ氏)が最近10カ月の支持率の傾向を分析した結果、上記のプーチン氏の支持率が高かった頃の状況に似てきたという。特に、大統領に返り咲くための大統領選挙前に、プーチン氏および与党「統一ロシア」の支持率が激しく低下したモスクワで、他の地域よりも5~10ポイント上昇したというのである。

 同センターは、プーチン氏の人気の陰りを見事予測したことで著名であり、その主張には注目せざるをえない。同センターは、この支持率上昇の理由を、プーチンの国家を守る能力の高さ、余人に換えがたい強い指導者などに代表される彼のカリスマ性を国民が再確認したことにあると分析している。

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