2024年8月8日(木)

BBC News

2024年8月8日

アメリカのジョー・バイデン大統領は7日、11月の大統領選でドナルド・トランプ前大統領が敗北した場合に平和的な政権移行が行われるという確信はないと語った。

バイデン氏は米CBSニュースに対し、「トランプが負ければ、(平和的な政権移行が行われるという)確信はまったくない」と述べた。バイデン氏が先月に大統領選から撤退して以降、インタビューに応じるのは初めて。

バイデン氏はこれまでにも、共和党のトランプ候補が選挙結果を受け入れないのではないかとの懸念を表明していた。

6月に米CNNが行った、大統領選挙に向けた1回目のテレビ討論会で、トランプ候補は11月の本選の選挙結果を受け入れるつもりはあるか質問を受けた。

これに対し、「公正で合法で良い選挙なら、絶対に受け入れる」とトランプ候補は答えた。

2020年の大統領選では、バイデン氏に敗れたあと、選挙で不正があったとする根拠のない主張を繰り返した。

2021年1月には、大統領選の投票結果を認定する上下両院合同会議が開かれていた連邦議会議事堂を、トランプ候補の支持者が襲撃した。襲撃に関わった人の多くは、選挙で不正があったとするトランプ候補の主張を繰り返し口にしていた。

今回のバイデン氏のCBSニュースによるインタビューは、ソーシャルメディアで映像が公開された。バイデン氏はその中で、11月の本選後の投票結果認定プロセスを複雑にしようとする動きがあることを示唆しているようだった。ただ、具体的に何を指しているのかは不明だった。

「彼らが今やろうとしていることを見てほしい。皆が票を数える地方の選挙区でやろうとしていることを」とバイデン氏は述べた。「自分が勝った時にしか国を愛さないなんて。そんなことはできない」。

トランプ候補の「血の海」発言

トランプ候補は3月、米自動車産業について語った際、自分が大統領選で負ければ「国は血の海になる」と述べ、批判を呼んだ。

民主党はすぐに、トランプ候補は民主主義を脅かす存在だというメッセージを繰り返した。

バイデン陣営は「血の海」発言を広告に使い(この広告は同陣営の複数のソーシャルメディア・アカウントに掲載された)、広報担当者はトランプ候補を「政治的暴力をけしかけ、正当化している」と非難した。

バイデン氏は7日のインタビューで、トランプ候補の発言について、「彼は本気で、『自分が負ければ血の海になる』と言っている」と述べた。

これに対しトランプ陣営は、この発言は特に自動車産業に関するもので、文脈から意図的に切り取られたと主張している。同陣営は資金集めの電子メールの中で、トランプ候補の政敵やそのほかの人々が「悪意を持って」同候補の言葉を不正確に引用しているとした。

トランプ候補は当時、「私は単に、自動車産業を殺している、いんちきジョー・バイデンが許可した輸入品に言及していた。(彼らは)そのことを完全に理解していた」とソーシャルメディアに投稿した。

(英語記事 Biden 'not confident' of peaceful transition if Trump loses

提供元:https://www.bbc.com/japanese/articles/c74j8ye7nv0o


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