2024年10月3日(木)

BBC News

2024年10月3日

イランによる1日夜のイスラエルへのミサイル攻撃で、イギリスのジョン・ヒーリー国防相は2日、同国軍もイスラエルの防衛に関与する準備をしていたが、「その必要はなかった」と述べた。

ヒーリー氏は、イランによる攻撃時、英王立空軍(RAF)の戦闘機タイフーンが上空にいたが、イスラエルの防衛システムが脅威に対処したと、訪問先のキプロスで述べた。

4月のイランによるイスラエル攻撃では、キプロスを拠点とするタイフーンがイランのドローン(無人機)を撃ち落とした。ヒーリー氏は、今回の攻撃はそれとは性質が違うとした。タイフーンには弾道ミサイルを追跡・撃墜する機能はない。

ヒーリー氏はまた、イギリスの関与は事態の深刻化を防ぐためのもので、イスラエルの安全保障に対するイギリスの揺るぎない支持を示すものでもあると述べた。

BBCの取材では、英王立海軍の駆逐艦ダンカンから、対空ミサイル「シー・ヴァイパー」が発射されることもなかったとみられる。

ヒーリー氏は、イスラエルのヨアヴ・ガラント国防相と2日朝に話をしたと説明。イランの攻撃を非難するイギリスの立場を伝えたと述べた。

ヒーリー氏は、「私たちはイスラエルの安全保障に対する権利を支持し続けるが、最も気を使っているいるのは、この紛争が制御不能に陥って地域戦争に拡大することを避けるということだ」とした。

米軍は迎撃ミサイル12発発射と

イランのイスラム革命防衛隊(IRGC)による1日の攻撃は、レバノンのイスラム教シーア派組織ヒズボラの指導者や、パレスチナ自治区ガザのイスラム組織ハマスの指導者、イランの幹部司令官らが最近、イスラエルの攻撃で殺害されたことへの報復とされる。

イスラエルは、イランが発射したミサイル180発のほとんどを迎撃したとしている。

ミサイルの迎撃には米軍も協力した。米軍は、地中海東部を拠点とする誘導ミサイル駆逐艦のコールとバルクリーの2隻が、迎撃ミサイル12発を発射したと明らかにした。

米海軍のビル・アーバン報道官は、「複数のミサイルが関与に成功したとみられる」と話した。

英国民が政府チャーター機で避難

ヒーリー氏のキプロス訪問は、レバノンからの英国民の避難の準備をしている英関係者らに会うのが目的だった。

レバノンにいる英国民は、政府ウェブサイトで登録するよう勧告されている。英政府のチャーター機の第1便は、2日にベイルートを出発し、同日夜に英バーミンガムの空港に到着した。

外務省は何人が搭乗していたのか明らかにしていないが、先週の時点でレバノンにいたと推定される英国人4000~6000人のごく一部とみられる。

(英語記事 UK troops didn't need to engage, says HealeyLive Reporting

提供元:https://www.bbc.com/japanese/articles/c1e836p4v47o


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