タイ・バンコク郊外で1日、学校の児童・生徒などを乗せたバスが衝突・炎上し、子供20人と教師3人の遺体が収容された。
このバスは、タイ北部への課外活動の後、バンコクへ戻る途中だったという。
現場で撮影された映像では、陸橋の下で燃えているバスが炎に包まれ、大量の黒煙が空に立ちのぼる様子が映っていた。
地元メディアによると、運転手はバンコクから100キロメートルほど北の地点で警察に出頭したという。
衝突後まもなく撮影された動画には、消火しようとする運転手が映っていた。しかし、運転手はその後、現場から逃走したと伝えられている。
目撃者によると、バスはバンコク北郊を走行中に、前輪が破裂。高速道路のコンクリート製の仕切りに衝突したという。
バスは瞬く間に激しい炎に包まれ、乗っていた人の多くは外に出ることができなかった。出火原因はまだわかっていない。
19人の子供と3人の教師が助かったと報じられており、うち16人は病院でけがの治療を受けているとされる。
タイのスリヤヘ・ジュアングルーングルアンキット運輸相は、バスは「極めて危険な」圧縮天然ガスを動力源としていたと述べた。
現場を訪れたスリヤヘ氏は記者団に対し、「これは非常に悲劇的な事故」だと語った。
「運輸省は対策を取らなければならない。(中略)非常に危険なので、可能であれば、客を乗せるこのような車は、この種の燃料を禁止されなければならない」
捜索を指揮したピヤラク・シンカウ氏は、遺体がひどく焼けていたため、身元を確認するのは難しいと語った。また、火災はバスの前部で発生したとした。
「発見された遺体の中にはとても小さなものもあった」
「子供たちは本能的に奥に逃げたので、遺体はそこにあった」
警察の鑑定チームによると、発見された遺体のうち11体が男性、7体が女性で、5体は特定不能だった。
乗っていた子供たちの年齢は不明だが、子供たちが通っていた学校は3歳から15歳までの生徒を対象としている。
タイは世界で最も交通事故が多い国の一つであり、危険な車両や悪質な運転が、年間約2万人の死につながっている。
タイのアヌティン・チャーンウィラクン副首相は、捜査が進行中だと述べた上で、「タイヤの跡や燃えた跡、監視カメラの映像などから運転の痕跡を捜査しなければならない」と述べた。
(追加取材:ガブリエラ・ポメロイ)