北マケドニアで16日午前2時半(日本時間同午前10時半)ごろ、ナイトクラブで火災が発生し、少なくとも59人が死亡、計155人が負傷した。当局がBBCに語った。
火災があったのは、首都スコピエの東約100キロにあるコチャニにあるナイトクラブ「パルス」。この日は、同国で人気のヒップホップ・デュオ「DNK」がコンサートを行っており、約1500人が集まっていた。
パンチェ・トスコフスキ内相は、初期捜査の報告によると、花火の火が屋根に燃え移ったことで火災が引き起こされたとみられると説明。天井は非常に燃えやすい素材でできていたとした。
検察当局のビルジャナ・アルソフスカ報道官は、会場の裏口は施錠されていて使用できなかったため、建物内には「1カ所の効率的な出口」しかなかったと述べた。
さらに現場検証では、会場にいくつかの「異常」が認められ、「消火設備と避雷設備に欠陥」があったとした。
アルソフスカ報道官は、火災との関連が疑われる10人の容疑者に対して、短期の拘束令状が出されたと述べた。「営業許可を発行した省庁の職員」も含まれているという。
また、賄賂や汚職が火災と関連しているかについても、警察が調べているという。
コンサートに参加していたマリヤ・タセヴァさんは、火災に気づいた観客らが出口に殺到し、「気が付いたら床に倒れていて、起き上がれず人に踏まれた」と語った。
タセヴァさんは救助されたが、一緒にコンサートに来ていた女きょうだいが亡くなったという。
地元の報道では、「パルス」は「即席のナイトクラブ」と表現されている。以前はじゅうたんの倉庫だったという。