
ドナルド・トランプ米大統領は29日、輸入自動車に対する25%の関税が発効した後、外国の自動車メーカーが価格を引き上げても「まったく気にしない」と発言した。
一部のアナリストは、トランプ大統領の関税がアメリカでの自動車生産の一時的な停止を招き、消費者に価格上昇のかたちで転嫁される可能性があると警告している。
29日のNBCニュースのインタビューでトランプ大統領は、外国の自動車メーカーが価格を引き上げることを望んでいると発言。「人々がアメリカ製の車を買うことになるからだ。我々には十分な数がある」と述べた。
トランプ氏は26日、4月2日からアメリカに輸入される自動車および自動車部品に対して新たに25%の関税を課すと発表した。自動車に対する課税は4月3日に、部品に対する課税は5月以降に、それぞれ開始される見込み。
自動車業界のトップにどんなメッセージを送るかと問われたトランプ氏は、「おめでとう。アメリカで車をつくれば大金を得ることができるだろう」、「そうしない場合にも、おそらくアメリカに来ることになる。アメリカで車をつくれば関税はかからないからだ」と述べた。
BBCがアメリカで提携するCBSニュースの最近の世論調査では、消費者が関税による価格上昇を懸念していることが示されており、72%が短期的にコストが増加すると考えていると回答した。また、回答者の半数以上は、トランプ政権が国民のためのコスト削減に十分に取り組んでいないとした。
こうした消費者心理について質問されたトランプ政権のピーター・ナヴァロ貿易顧問は、トランプ氏を信頼するよう人々に求めた。
FOXニュースに出演したナヴァロ氏は「トランプ氏を信頼しよう」と語り、アメリカが中国に対して課した以前の関税が、「繁栄と価格安定」をもたらしたと付け加えた。
また、「インフレが見られない理由は、外国人がそのほとんどを負担するからだ。そうせざるを得ない」と述べ、アメリカは「世界最大の市場」だと強調した。
全米自動車労働組合(UAW)のショーン・フェイン会長は、CBSの番組「フェイス・ザ・ネイション」に出演し、トランプ氏の労働政策と移民政策を批判しつつ、アメリカに製造業を戻すには、関税が必要な「ツールの一つ」だと話した。
「多くの機会がある。そして、関税が実施されれば、製品をここに戻さなければならなくなると企業から直接言われた」
先には、カナダとメキシコからの自動車輸入に対する25%の関税が施行されたが、フォードやゼネラルモーターズ、ステランティスといった主要メーカーからの嘆願を受け、3月初めに一時停止された。
しかしトランプ氏はNBCに対し、自動車関税をこれ以上遅らせるつもりはないと述べ、交渉を検討するのは、「相手が大きな価値のあるものをアメリカに提供しようと思っている時だけだ。みんな価値の高いものを持っている。そうでなければ交渉の余地はない」と語った。
(英語記事 Trump says he 'couldn't care less' about higher car prices)