敵役のジャパニックスとイツワ電器が次に仕掛けてきたのは、青島製作所がイツワ電器の特許を侵害している、という訴訟である。青島の技術陣と顧問弁護士は、その事実はまったくないことに自信をもったが、訴訟が提起される報道によって、青島は風評被害で注文が激減して、倒産の危機に立つ。
青島製作所の社会人野球チームもまた、存亡の危機にある。創業者でチームを作り、存続を願う会長の青島毅(山崎努)と、社長の細川が賭けをして、都市対抗野球で勝ち続けることができればチームは継続する。
冒頭に登場した派遣社員の沖原は、チームメイトに助けられ、部長を兼務する総務部長の働きもあって正社員となり、チームに加わる。
沖原役の工藤阿須加は、NHK大河ドラマ「八重の桜」で、八重の弟を演じた。時代劇から現代劇へ。若手俳優の生き生きとした演技をみせる。
唐沢と工藤は、いまのところ交わることなく、企業と野球チームのドラマをそれぞれが演じて、登場シーンは切り替わる。ふたりは意識することなく、演技を競いあっているのだろうか。工藤という新しいスターの誕生を予感させる。 (敬称略)
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